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『平和』ってどんなこと?(明石市立文化博物館へ出かけました)
7月4日、5歳児くじら組のこどもたちと、明石市立文化博物館(ぶんぱく)に出かけました。
ぶんぱくは、上ノ丸くじら保育園の隣の階段を上がってすぐの場所にあります。
ぶんぱくは様々な展示があります。
①明石の歴史についての展示(土器・石器、アカシゾウ、城の瓦、昭和の風景写真など…)
②文化についての展示(祭りの布団太鼓、漁船、漁に使う針・たこつぼ・イカカゴなど…)
③2021年に開設された『平和資料室』
④工夫を凝らした特別展
今回は③平和資料室を主な目的に、ぶんぱくへ行こうと決めて足を運びました。
今日は7月4日。この時期なのは『明石空襲』の5回目が『1945年7月7日』にあり、楽しい七夕と共に悲しい明石の歴史があったことを伝えたかったからです。
出かける前に『平和』ってどんなこと?と尋ねましたが、今年のくじら組の子どもたちは『平和』という言葉にピンときていませんでした。
ぶんぱくの平和資料室で”七夕空襲”の映像を見ていて『戦争』という言葉を出しても初めて聞いた様子でした。
昨年度の5歳児と初めてぶんぱく平和資料室に行った時は、『戦争』を知っていましたが、おそらく現在も世界で続いている戦争についてリアルタイムで知り、『考えた』からではないかと想像します。
多くの人は戦争を体験していないので、『語る』のは難しい事だと感じます。
しかし、私たちは平和のありがたさと平和を続けていく大切さを、未来を生きるこどもたちと『共に考えて』いきたいと思っています。
文化博物館の資料室は、ショッキングな映像資料があるわけではありませんが、戦前と戦後(建物倒壊)の写真を見比べながら”空襲”がどんなことなのかを簡潔にして話をしました。
また、良い大人ばかりではない、矛盾した世の中であることも合わせて伝えました。
さらに身近な具体的な話にして『使いたいおもちゃがあるからって取ったり、独占したりするのは、嬉しくない。ケンカすることもあるけれど、たたく・けるなど乱暴なことや意地悪をせず、話し合って順番に使ったり、譲ったりする、時には競争も一つの手段とするなど、方法を考えて解決しよう』と話をしました。
こどもたちは言葉で正しく説明するのは難しいかもしれません。園に戻ってきて『平和って怖いね』と逆のことを言っていたと担任から聞きましたが、このように言葉の意味と実際思っていることがチグハグなこともあります。
少しずつ頭の中が整理されて、こどもたちなりに『平和』について考えたことを、またの機会に聞いてみて『平和』や『命』を大切に考える『夏』にしたいと思います。
* * * * *
最後に展示物を見たこどもたちの反応まとめです。
・布団太鼓…布団なの??座布団?なんで竜が描いてあるの?
・アカシゾウ(アケボノゾウ)…ほんとにいたの!?何か動きそうでちょっと怖い…
・ナウマンゾウの歯の化石…これ歯なの!?
・化石発掘の様子の写真、レプリカ…すごく穴掘ってる。(明石公園でよくしている化石探しごっこと違ってすごい)
・弥生時代の玉津地区のレプリカを見て…昔の家があるね、私知ってるよ。レンガとかなかったから木とかで作ってたんだよね。
・江戸時代の古銭…5円玉みたい!穴は四角いね
・銭天秤…てんびんだ!何を量ってたのかな?
・大正ごろのSLの写真
・昭和のブリキのおもちゃ…ロボットだ!これは鉄砲のついた車だよね(戦車)
・たこつぼ…これ知ってる!
ひとつひとつに終始興奮した様子でした。